二輪に夢も乗せて
今日は自転車の話。
2016年のとある統計データでは都内在住者の平均通勤時間は43.8分だそうな。
完全週休二日制で計算すると、往復で1752分、実に約29時間、1日超も毎月、通勤に時間を割いているということになる。
駅直結という立地に恵まれた会社にお勤めだという人もいるが、多くのサラリーマンは社屋最寄り駅からは徒歩で通勤されているだろう。
筆者もご多分に漏れず、その一人で毎日の通勤で決まった徒歩コースがある。
先日、たまたま社屋近くの居酒屋で後輩社員の送迎会が開催されたので、およそ飲み会と呼ばれる席には滅多に顔を出さない筆者だが、長年共に働いた後輩に感謝と労いの意を伝えるべく、これまた滅多に通らない居酒屋横丁へ足を向けた。
すると、なんということか社屋最寄りの駅から居酒屋横丁までの道がなんとも哀愁があり、素晴らしい道だったのだ。
自分自身の語彙力の低さに辟易するが、決して広々として清々しいとは呼べないが、なんというかなんとも味があり、独特の空気が流れていて、昭和の日を思い起こさせるようなそんなノスタルジックな匂いの道だったのだ。
少し行動範囲を広げるだけでこんなにも素晴らしい道に出会えるとは、いやはやまだまだ日本のオフィス街も棄てたものではないらしい。
今回の記事はオランダのインテリアデザイナーの方が開発した自転車の紹介だが、この自転車を持ち、通勤の友とした暁には、月29時間の通勤時間を減らすためではなく、新しい道に出会うために使いたい。
そんな思いも一緒に乗せる自転車の開発ニュースに胸踊る如月の末である。
自転車通勤者向けにデザインされた折り畳み「Praxis」-走っている時間より、折り畳んでいる時間の方が長い人向け [インターネットコム]