羽生結弦選手へ
今、貴方の瞳には何が映っているのだろうか。
金メダル、金メダルの騒音か。純なるファンの祈りか。それともそれらすらも視界に入らないほど、目の前の大一番に集中しているのか。
私のような凡人には貴方の瞳に映る景色に思いすら及ばないが、せめて貴方の思うがままに貴方の思いを表現していただきたい。
世に言いたいこともあるだろう。
世に思うところもあるだろう。
貴方がその双肩に背負ったものは決して軽いものではないだろう。
あるいは万全のコンディションではないかもしれない。
あるいは不安や葛藤と戦っているかもしれない。
それでも貴方はそこに来た。
それでも貴方は氷上に来た。
万感の思いを胸に貴方はそこに来たのだ。
ならば私に出来るのはせめて、羽生結弦が羽生結弦として羽生結弦らしく戦うことを願うのみ。
己を含む全てを背負い、全てを受け止め、全てのために戦って欲しい。
健闘を切に願う。